日記
橘の花
隠れ家の室内で育てている橘の花が咲きました
たくさんつぼみが付いているので、長く開花を楽しめそうです
花は柑橘らしいスッキリとした香りに、ほんの少しの苦味を感じます
五月待つ 花橘の香をかげば 昔の人の 袖の香ぞする(古今集・巻3 夏歌139 よみひとしらず)
五月を待ちかねて咲く橘の花。その花の香をかぐと、昔愛していた人の袖に付いていた香と同じ匂いがして、その人のことを懐かしく思い出す。
橘の花香を題材にしたこの歌が詠まれたのは、平安初期あるいはそれ以前の奈良期。醍醐天皇の命により編纂され勅撰集・古今和歌集が成立したのは、905(延喜5)年頃ですが、この歌集には万葉集から洩れた古い作品も収められています
古典和歌には表現の型があり、この花橘を詠んだ歌も、この古今集歌のほか、いくつかの表現の型を継承しながらその後も詠まれていっています。
そして、この歌により「橘=昔、昔の恋=追憶(花言葉)」となっているのです。
橘の紋と言うことで考えると、橘の表現はこちらのみ
橘という植物が、日本の歴史に登場してきたのは、かなり古く、古事記の記述によれば、11代垂仁(すうじん)天皇の時代に、新羅からの渡来人・天日槍(あめのひぼこ)の後裔・田道間守(多遅間毛理・たじまもり)が、理想郷・常世国(とこよのくに)に派遣されて、非時香菓(ときじくのかくのこのみ)を探している記述が最古のものとされています。
この当時、非時香菓は特別な霊薬であり、その実を食べれば不老不死の命を与えられると信じられていました。田道間守は、苦労の末にこれを持ち帰ったものの、すでに天皇は亡くなっていて、食べさせることは出来なかった。
古事記の本文中には、非時香菓は「是今橘也」と記されているため、橘が不老不死の樹と認識されていた、と考えられています。
その後、時代が下がっても、橘が代々の天皇に愛され、平安王朝時代の内裏・紫宸殿の前に、この樹が植えられていたことでも判ります。みなさんもご存じの「右近の橘、左近の桜」です。
そんな吉祥果の橘ですが、古くから言われている「橘」が何なのか・・・。
C.tachibanaが、非時香菓として持ち込まれたとされている「橘」なのか・・・
そんなことを、神道、民俗学などの観点から考察して楽しんでいます。
花が「追憶」「昔」を象徴する「橘」だからでしょうか。「橘」について日本を遡り、「橘」の正体を探っています。
やっぱり、「橘」はC.tachibanaだったよね!となるも良し。田舎に隠れた他の柑橘となるも良し。分からなくて「結局なんやねん」も良し。統べて楽しい萌え時間です。
カンキツ(柑橘)系の果実の果皮から抽出された精油のグループは、【万人に好まれる香り】とされています。カンキツ調の香りのハーブから抽出された精油は個性的なシトラスハーブ調の香りが特徴。気分転換やリフレッシュ時に良い香りです。
初夏を待って咲くとされる「橘」の花
少し早く夏を知らせてくれたようです。
養生的には、夏の養生は前の季節からですので、タイミング的には「それもよし」
夏に備えて、陰を補い、心(心臓や心の役割を担っているもの)を養う生活を心がけたいと思います。
「心」の働きが衰えると、身体に十分に血液が行きわたらず、すみずみまで栄養が届きませんし、精神的に不安になることもあります。
寝付きが悪い、眠りが浅い、落ち着かない、めまいがする、イライラする、手足の裏がほてる、胸がつかえるなどの症状があれば、「養心」する食べ物を摂るとよいとされています。イライラを鎮めて「養心」する食材には、セロリ、トマト、納豆、豆腐、ゆり根、牛乳、ナツメなどがあります。気持ちがふさぐ時には、柑橘類やシソなど、香りも良く、心を養い、気持ちを変えて(調えて)くれる食材も良いでしょう。
長くなりましたが、【夏を知らせる橘の花】
その花を見ながら、そんなことを思いました
パイナップルを活かす
とても立派なパイナップルをいただきました
はちみつパイナップルというそうでして、芯まで美味しく食べられるとのこと。実際に、四つ割りにして、外皮を剥いたら芯まで甘い。
美味しくいただきました
パイナップルの栄養
パイナップルに含まれる栄養は、疲労回復のビタミンとも呼ばれ、糖質の代謝に欠かせない【ビタミンB1】や、抗酸化ビタミンで皮膚や血管の老化を防ぎ免疫力をアップさせる【ビタミンC】。善玉菌を増やして腸内環境を整え、便の水分を増やして柔らかくする水溶性植物繊維と、水分を吸って調の煽動運動(せんどううんどう)を促し、有害物質を排出する働きをもつ不溶性植物繊維。肉などのたんぱく質を分解する酵素(ブロメライン)。体や脳のエネルギー源となり、脂質をエネルギーとして使う際にも必要とされる糖質。また、ミネラル(鉄、マグネシウム、カリウム)を含みます。
ミネラルは、3大栄養素の働きをサポートして体の調子を整えたり、体の組織を構成します。
酵素の成分になるなどの大切な働きをするマグネシウム、 ヘモグロビンの成分になり酸素を運搬する働きを持つ鉄、骨や歯を作り、神経の興奮を抑える働きを持つマグネシウム。野菜や果物に多く含まれ、体液量や血圧、筋肉、神経、心臓の動きを調整するなどの役割を持つカリウムを含みます。
パイナップルの効果
1.疲労回復
ビタミンB1が糖質の代謝を助け新陳代謝を促すことで、疲労回復が期待できます。
2.便通改善
不溶性食物繊維の働きで、便秘の予防や改善が期待できます。
3.美肌
美容に効果的なビタミンCを含むため、コラーゲンの合成を促してハリのある肌へ導いてくれます。またビタミンB1が新陳代謝を促すため、肌荒れを防ぎお肌の調子を整える効果も期待できます。
こんなにたくさんの効果が期待できるパイナップル。それもとても甘くて美味しかったので、余った皮が勿体ない・・・。
最近は、パイナップルをまるまる一つ買うこともなかったので、皮も貴重。何しようかと考えて、パイナップルティーとパイナップルで酵素を作りました
パイナップルティーの作り方
①水を沸騰させて、パイナップルの皮を入れて5分程度煮る
②レモン果汁を入れて酸味を増し、お好みで砂糖を加える
分量は、200ml程度作るならパイナップルの皮の1/6程度かなぁ・・・。適当です
パイナップル酵素の作り方
①パイナップルの皮を刻む
②煮沸した瓶に入れて、沸騰させて冷ました水を入れる
③②の蓋を軽くあけておいて、日向ぼっこさせる
*一日2~3回程度振り混ぜる
*始めて発酵させる方は、砂糖を少し加えておくと成功しやすいです
*一緒に並んでいるのは、左から「りんご」「パイナップル」「柿の皮」です。今日作ったパイナップル以外は、しっかりと発酵がすすみ、ぷくぷくと泡が出ています
発酵して、泡が出てきたら炭酸などで割ってジュースにして飲むと美味しいです。紅茶を割って炭酸紅茶にしても美味しくいただけます。
その他に残った皮は、冷凍保存できますので、冷凍させておいてパイナップルティーなどを作る時などに使ってください
パイナップルは、それ自体に酵素を多く含みますので砂糖を加えて酵素づくりはしませんでしたが、不安であれば砂糖をパイナップルの皮と同量入れると作りやすいです。甘味がある方が、飲みやすいかもしれませんね
今回は、有機無農薬のパイナップルをいただいたので、皮まで使いましたが「どの様に作られたか」も大事です。
分からないものであれば、「ありがとう(廃棄)」が良いと思います
パイナップルは、水で洗って皮を剥いたものは、残留農薬が少ない野菜(果実)第3位ですので、不安であれば実を使って酵素を作っても良いかもしれませんね
夏などは、水出しのミントと合わせるとスッキリと美味しいジュースになります
段々と気温も上がり、日中は暑さを感じる季節になりました。季節の移り変わりに身体を合せながら、心地よくお過ごしください
動脈硬化とハーブ
先日お伝えしたお話は「白紙」となりました
私がかなり前のめりにお願いしすぎたのかもしれません・・・。最初に考え得る条件を提示して、そこから折り合いながら進めていただければ、と思っていたのですが・・・。残念です
でも、ありがたいことに、この建物と出会ったことで、「好み」や「生活」「やりたいことなど」が明確になりました。夢がより具体的になった感じです
ですから、またここから。より理想的な物件探しを始めようと思います
さて、ブログでは「動脈硬化とハーブ」について書いています
19世紀初頭までは植物療法が医学の中心でした。
その後、植物から有効成分を分離できたことにより、薬の世界で大きな変化が始まり、19世紀後半にペニシリンなどの抗生物質が作り出されるまで、植物葉変わらず人間の生活を支えてきたのです
ですから、「日常に感じている不調(未病)」は「一日1杯のハーブティ」が健康維持(健康を整えること)に役立つことは歴史をみえても明らかです
好みの味はブレンドで、香り、味、いつ飲むのか、どんなテイストを求めるのか・・・
様々なシチュエーションなどで、ブレンド変えれば、更に気軽に日常生活に取り入れることができます
香り、味、どんなときに、どんな場所で・・・その飲みたい味を、ハーブをブレンドして作ることもできます
気軽に続けられるものを、健康寿命を延ばすために始めて見ませんか?
赤色について萌える~建築主の思いが詰まった萌える建物との邂逅
一昨年から始まった【flat.maru】づくり
お仕事をしたり、講座をしたり、資料を読み込んだり・・・
落ち着いて過ごせる場所を探していました
で、出会ったこちらの物件
地元は離れますが、色々なご縁が繋がり、昨日内見させていただきました
実は、初めてGoogleマップで拝見したときに心を奪われたほど
住所を伺った日に、外回りを見に行ったほどなのです
このお家の『萌えポイント』を語り始めるとながーーくなるのですが、まずは外壁の色についてお話ししましょう
壁の色で萌える
この色は「潤朱(うるみしゅ)」に近い色
潤朱とは、くすんだ黄色がかった赤色のことをいいます
朱は、魔除けや厄除けの色であることは、みなさんよくご存じかと思います
巫女の袴、宮参り、小豆・・・
その色の壁にする・・・そこに意味を見出さないはずがありません!
赤色の起源~朱と弁柄と~
漆については、日本では紀元前5000年頃から既に生活に活用していました
その頃は、櫛や矢尻と矢柄の補強として使っていました。かごに塗ったものも、その頃の遺跡から出土しています
私たちの祖先には、その時代に既に
・漆を補強に使う知識
・かなり高度の技術を要する漆の採取(取扱)を確立していたこと
に驚かされます
赤色にも「朱」と「弁柄」とあるのですが、【辰砂(しんしゃ)=硫化水銀】【弁柄(べんがら)=酸化第二鉄】で、いずれも鉱石です
この鉱石を採取し、赤の顔料精製を行っていたことは遺跡から分かっています
辰砂の朱は、その他にも「丹(に)」と呼ばれます
三重県の谷遺跡や池ノ谷遺跡では、朱の付着した磨石や辰砂原、石棒の未製品などが発掘されており、三重県と「辰砂(朱、丹)」との関係の深さがうかがえます。松阪市で産出する鉱物の辰砂から作られる、水銀朱という赤色の顔料
その他は、徳島県阿南市の加茂宮ノ前遺跡でも、古代の赤色顔料「水銀朱」を生産したとみられる縄文時代後期(約4千~3千年前)の石臼や石きね300点以上のほか、朱が塗られた耳飾りが出土しましたね(4年ほど前かと・・・)
そして、岡山県で産出される弁柄(べんがら)は、土中の鉄が酸化した『酸化第二鉄』を主成分とする顔料
インドのベンガル地方で良質のものが採られたから「弁柄(ベンガラ)」と言われています
こちらも、ラスコーやアルタミラの洞窟壁画にもみられ、旧石器時代から使われた最古の顔料であり古代色
卑弥呼の時代には日本男性の入れ墨などにも使われていたとされています
特徴としては、経年変化に強く、日光による褪色がないこと
昨今では無害であることから、天然素材として見直され繊維製品への染色、オーガニック製品にも使用されるようになりました
古代遺跡の「同じように見える赤」でも、成分分析をしたところ、古代人は「朱」を「ベンガラ」を使い分けていたのではないかと思われるような報告もありました
こちらのお話 ↑ とても読みやすくて楽しいですから、お時間があればお楽しみくださいませ
今の時代に生まれたから分かった、この「朱」と「ベンガラ」
これらがどこから来たのか、どの様に使い分けられていたのか
そんなことを考えるのも、楽しいところです
また、これらが弥生時代や古墳時代にどのように使われていたのか
そして、当時の中国で広がりをみせていた神仙思想(しんせんしそう・主に不老長寿や仙人に関する思想)と、どのような関係があったのか、といったことについて考えても楽しい
赤に対する「宗教的思想」が、島国で他国との交流も少なかった時代に、同じような意味合いで「赤」を見て、尊んでいたのだとしたら・・・
そんなことを考えると、ちょっと楽しくなりませんか?
とにもかくにも...この家は「辰砂」ではなく「弁柄」でしょう
古来より陶器や漆器の赤色を出すために使われ、防虫、防腐、防錆効果もあるため
そしてなによりその色合いの美しさから、建物の塗装にも「弁柄」が好んで使われたようです
この家に感じた建築主のこだわりと願い
本当のところは分かりませんが、間違いなく建築主は「風雅な方」
そして、この「赤色」の壁は、その色(ベンガラ色)の防虫、防腐、防錆などの機能的な意味合いの他に、「不老長寿」「魔除け」などの意味も考えて、この色を選ばれたのでは無いか、と
そして、それは、この「数寄屋造り風」の外観もですが、内側の造作にも感じられました
このGoogleマップで始めて見たときにそれを思って萌えて
昨日、内見をして造作を見て確信する
でもって「ここで過ごしたい」という強い思い・・・
ということで、この家でこれからの活動(居住)が出来ることを願っています
多分、難しくても、それはそれでたまに外から見て萌えて気がする・・・
このおうち。とても大切に、心を込めて暮らさなければならない
そんな気がします
それほどに「思いの込められた素敵な家」でした
竹木舞漆喰の外壁
そして、漆喰には弁柄
和室の天井は網代天井
ガラスは大正ガラスに木サッシ・・・
置かれていたロッキングチェア
これで、本を読んだらどんなに素敵だろう〜
昨日の帰りついてからは、それを思って椅子の修理をネット検索
わたしにとってドストライクの家
この家で、とっておきの古文書読みたい・・・
家具も、全部メンテナンスして、大切に使いたい
こんなこだわりの建物と出会えてとても、とても幸せなのです
さて、どうなるでしょう・・・
ドキドキが止まらない感じですが、その時間も幸せなのです
香りで萌える~コロナウイルス感染所予防効果について
今日の新聞記事に
川崎医科大学 山内教授の研究発表が掲載されていました
もう、これをみて大興奮
ヨーロッパの貴族のポマンダー、日本に伝わる「疫(えやみ)除け」
その正当さ(エビデンス)を得た思いです
幸せだわ・・・
少し長いですが、もし良ければブログへ遊びに来てくださいませ
ポマンダーについてもお話ししています
ヨーロッパの疫病(ペスト)流行時に医師が付けていたマスク
これにも、効果があった!!
そんなお話です